世間の管理薬剤師の方ってどれぐらい残業しているものなのでしょうか?休日出勤を余儀なくされてなかなか休みが取りにくい・・・なんてことはないのでしょうか?ちょっと気になりますよね。
もちろん職場によってかなり違いはありますが、管理薬剤師の実際の残業時間や勤務時間、年間の休日数についてお話ししていきたいと思います。
管理薬剤師の中には企業の管理薬剤師という働き方もありますが、今回は調剤薬局の管理薬剤師のお話しをしていきたいと思います。
薬局の規模や会社の考え方によってまちまちではありますが、結論から申し上げますと管理薬剤師になったからといって必ずしも残業が増えるというわけではありません。しかしながら、管理薬剤師は店舗の管理責任者である以上、どうしても残業しなければならない状況も出てくるでしょうし、場合によっては休日出勤と言う形で出ていかなければならないケースもあります。それではどのような状況でそのような必要が出てくるのでしょうか。お話ししていきたいと思います。
日頃からの在庫管理が問題なくできているような店舗では棚卸時に慌てふためくことはないかもしれませんが、忙しい日常業務の中で完璧に在庫管理を行っていくのはなかなか難しいですよね。仮に棚卸時に大幅にズレが生じてしまったら・・・。管理薬剤師が真っ先に帰ってしまうなんてことはできません。原因追及において指揮をとる必要がありますし、当然残業になる可能性も出てきます。
また、管理薬剤師は会社からの指示が飛んできた際に書類を作成したり、対外的な業務で休みの日に出勤せざるを得なくなってしまったりすることもあります。
そんな時には当然が残業が発生してくるでしょうし、一般薬剤師に比べると残業が増えてしまいます。
調剤薬局では常に気を付けておきたい調剤過誤や調剤事故。
有事の際には管理薬剤師が真っ先に動く必要がありますし、場合によっては業務終了後に患者さんの自宅へ足を運び、お詫びをしなければならない状況も出てくるかもしれません。管理薬剤師自身のミスではなくても店舗責任者である管理薬剤師が頭を下げに行き、その後の対応も管理薬剤師が行うという場合が多いもの。そんな時には一般薬剤師に比べて当然残業は増えてしまう可能性があるでしょう。
例えば高度管理医療機器の更新においては年に1度、祝日に講習会が開催されます。その他調剤報酬改定時にも講習会が行われますよね。管理薬剤師は薬剤師会主催の勉強会や総会などにも足を運ぶ必要が出てくる場合もあるでしょう。
このように、日常の勤務時間とは違う形で拘束されるような場面も出てきますので、管理薬剤師は一般薬剤師に比べると余計に働く必要が出てくるでしょうし、代休などがもらえない場合は年間の休日数が少なくなってしまうかもしれません。
これまでお話ししてきたように、管理薬剤師は一般薬剤師に比べるとやはり少し多めに働かなければならない状況は出てくるものですが、管理薬剤師の働き方というのは転職する会社によって大きく異なるものです。転職の際の会社選びに失敗すると、管理薬剤師になった際に底なしの残業地獄に落ちてしまうようなこともあり、あとで後悔してしまう可能性もあります。
これから転職を検討されているという方は、そのあたりきちんと調べていただいたうえで、納得のいく働き方ができる会社を選んでいただく必要があるでしょう。条件面についても口約束ではなく、できる限り書面で契約しておくことも大切になってきます。
なかには管理薬剤師以上は残業代が支給されないという会社も存在します。実際の残業がほとんど発生しないような職場であればいいのかもしれませんが、この先もずっと残業が発生しないのかと言えば将来のことまではわかりませんよね。
そのあたりのことも含めて「大丈夫だろう」と考えるのではなく、いろんな状況を想定したうえで『納得のいく職場探し』をしていただければと思います。
管理薬剤師の残業時間や勤務時間、年間の休日数についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか。
少しでも参考にしていただき、理想の働き方をしていただくことができましたら幸いです。