管理薬剤師になるには資格が必要？求められるスキルと条件とは？

管理薬剤師になるためにはいったい何が必要なのでしょうか。特別な資格が必要だったりすることはないのでしょうか？

結論から申し上げますと、薬剤師の国家資格さえ持っていれば誰にでもなることができます。ただし、資格を持っているからといって管理薬剤師であり続けられるかというと、また別の問題です。管理薬剤師をするにあたって、資格とは違った部分で必要なスキルや条件というものがあります。それはどのようなことなのでしょうか。

今回は主に調剤薬局を想定して、管理薬剤師になるのに必要なスキルや条件などについてお話ししていきたいと思います。

管理薬剤師になるために必要なものとは

会社によっては１年目の薬剤師から管理薬剤師を経験させるような会社も存在します。

ただし、同じ店舗にベテラン薬剤師が所属し、的確なアドバイスを行うことができるような環境にない場合は正直、難しいと言わざるをえないでしょう。

やはり、管理薬剤師となると、医薬品の知識は当然のことながら、いろんな局面で的確な判断が求められることも出てきます。併用禁忌薬や飲食物との飲み合わせ、時には医師への処方提案などもする必要が出てくるでしょう。

もちろん、これらのことは管理薬剤師に限らず薬剤師をしていれば必要なものになってきますが、管理薬剤師に関しては他の薬剤師を指導していく立場にあります。

やる気があるからといって簡単に務まるようなものではなく、やはりある程度の経験の上に成り立っていくものだと言うこともできるでしょう。

また、いきなり一人薬剤師の調剤薬局・ドラッグストアで管理薬剤師になるようなケースも出てくるかもしれません。眼科や整形外科での経験しかないような薬剤師の方が、内科や循環器などの複雑な処方に対応するのはそう簡単なことではありませんよね。

このようなことからもやはりある程度の知識と経験というものはまず絶対的に必要になってくると言うことができるでしょう。

管理薬剤師に求められるスキルと条件

次に実際に管理薬剤師をしていくうえで大切なこととして、知識や経験だけではカバーしきれない部分もでてきます。それはやはり上に立つ者としての人間性であったり薬剤師として、人としての資質などです。具体的に説明していきます。

同じ方向を向かせることができる

調剤薬局でもドラッグストアでも、ひとつの店舗で責任者をしていく時、ただ自分の思い通りに店づくりをしていけば良いというものではありません。スタッフはそれぞれいろんな思いを抱えながら時に迷いながら仕事をしているものです。

そんな状況下において、責任者だからと言ってワンマンに突き進むようなことがあっては当然スタッフはついてきてくれません。

それぞれの思いを理解しながら時にリーダーシップを発揮しつつ、同じ方向を向いて仕事ができるように導いていくようなスキルも必要になってくるでしょう。

あらゆる局面において物事を俯瞰で見ることができる

日常業務の中で、時にスタッフ同士がぶつかるようなことも出てくるでしょう。自分自身とスタッフがぶつかるようなこともあるかもしれませんね。

そんな時でも冷静に物事を俯瞰で見ながら店にとって何が大切なのか、どのように対処していけば良いのかということを考える力も必要になってきます。

感情だけで物事を進めてしまってはいけません。

そのあたり問題解決ができるようなスキルも意識して身に付けるようにしておかなければならないでしょう。

責任感や倫理観を持ち合わせていないと務まらない

そしてこれが最も大切になってくるのですが、薬剤師として、管理者としての責任感、そして一方的な考えを押し付けるなどの自己中心的な態度をとるのではなく、人としての倫理観も兼ね備えていないといけないでしょう。

薬剤師である以前に人としての資質に欠けるようなことがあると、残念ながら管理薬剤師は務まらないものです。スタッフも患者さんもすべての人が離れていってしまう結果になってしまいます。そのあたりはじゅうぶん意識していただく必要があるでしょう。

管理薬剤師に資格は必要無いが必要なスキルや条件はある

いかがでしたでしょうか。今回は主に調剤薬局を想定してお話させて頂きましたが、ドラッグストアでも基本的には同じです。

管理薬剤師になるためには特別な資格は必要ないのですが、管理薬剤師であり続ける為に必要なスキルや条件があるということがおわかりいただけたのではないでしょうか。

今回の記事を少しでも参考にしていただき、より良い働き方をしていただくことができましたら幸いです。