薬剤師として働かれている方の中には、「年収がもう少し高いところで働きたい」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。もし仮に転職するのであれば、できれば少しでも年収のベースを上げたうえで転職したいですよね。
でも年収の話って、「この金額言ったら出しゃばりすぎかな…」とか、「お金だけって思われないかな…」などと思ってしまうのが正直なところですよね。お金の話って結構気を遣ってしまうもの。
そこで今回は、年収交渉において自分で交渉する難しさとそのリスクについてお話ししていきたいと思います。
しかし、実際に面接の場で具体的な年収の話になることは少なく、希望年収をお話しするというのもやはり気が引けてしまいますよね。
とはいえ、「年収交渉は自分でやりたい!交渉が得意だ!」とお考えの強者薬剤師の方もいらっしゃるでしょう。もちろんその考えは否定しませんし、自信を持っていただくこともとても大切です。
面接の場ではやはり自己アピールをされることでしょうし、その中で上手に年収交渉をしたうえで、実際に年収アップを約束してくれることもあるでしょう。これはこれで転職成功だと言って良いと思います。
しかし、仮に年収アップに成功し、いざ転職されたとして、その職場ではみなさんのことをどのように話されているでしょうか。実はみなさんの見えないところで『年収交渉をしてきた薬剤師』という名札が付けられているのです。つまり転職者にとっては『余計な情報』が出まわってしまうのです。
面接の場には当然面接官しかいませんし、あまりマイナスなことはまわりに言いふらさないだろうと何となくイメージされますよね。人の心理として、暗黙の了解で人の良心に任せているところがあるのです。「こんなことはまわりの人には言わないだろう」って何となく。
しかし、その企業の幹部や店舗の主要な方には「年収交渉をしてきた薬剤師」という情報はほとんどの場合知れ渡ります。思っている以上に面接に来られた方の情報は年齢も含め、職場では話されているものなのです。なぜなら、みなさんがどんなに信頼のおける方で、人間性も申し分ない方であっても、転職先ではまだお付き合いの全くない方であり、そのような方の情報は簡単に漏れてしまいます。これは単純に余計ですよね。
このようにたとえ年収アップに成功したとしても、自分で年収交渉をするということは、そのようなつもりがなくても「お金にがめつい人」というような印象を持たれてしまうリスクがあるのです。できればそんな余計な印象を持たれるような事態は避けたいですよね。
人の口にフタをすることはできませんから、余計な情報は知らないところで勝手に独り歩きしてしまうものなのです。
自分での交渉とは違い、客観的に評価をしたうえで、みなさんのような経験と人材であれば、「これぐらいの年収をぜひ提示していただきたい」と言った交渉の仕方でアプローチしてくれます。
つまり、みなさんが年収アップを望んでいるという背景は伏せたうえで、これぐらいの年収を支払う価値のある人材だと売り込んでくれるわけです。確かに少しハードルは上がるかもしれませんが、自分で交渉をしていないぶん、『お金にがめつい人』というレッテルを貼られる心配はまずありません。
転職エージェントは転職のプロです。もちろんコミュニケーション能力も長けている方が多いもの。『年収をこれ以上あげるのは難しいだろうから、遠慮しておこう』と考えるのはちょっともったいない話ですので、まずは担当者に年収アップが可能であるかどうか相談してみるといいでしょう。
転職エージェントであれば薬剤師の年収相場も把握しているものですので、その年収交渉が無謀なものなのか、交渉可能なものなのかということなどをきちんと考えた上で的確な判断を下してくれることでしょう。
ただし、転職エージェントももちろん人間です。年収交渉をしてくれて当然だというような態度は決してとらないように注意してくださいね。年収交渉が可能かどうか相談をしつつ、無理の無い範囲でお願いするように心掛けてください。このような細やかな気遣いが結果として年収アップにはつながっていきますからね。
いかがでしたでしょうか。
年収交渉はスタートの年収を決めるという意味でもとても重要です。しかし自分で交渉する難しさとそのリスクについてもおわかりいただけたのではないでしょうか。やはりプロに任せるのが最も賢いやり方なのです。
ぜひ参考にしていただき、年収アップを実現していただけますように心よりお祈りしています!