調剤薬局に勤務している薬剤師の年収ってどのようにして決まるのでしょうか?
もちろん調剤薬局を運営する会社によって規定がまちまちなので、コレ!という確固たるものがあるわけではありませんが、年収の目安になるようなものがあればいいですよね。
特に調剤薬局への転職を検討中、もしくはこの先転職をするかもしれない薬剤師の方にとっては、いまの過ごし方も変わってきますよね。
そこで今回は、調剤薬局における転職によって年収が決まる要素・役割を年齢別に解説していきたいと思います。
20代の薬剤師の方であれば転職をすれば、現状の年収からほぼ間違いなくアップすると考えて良いと思います。
なぜなら社会人1年目からどんどんいろんなことを吸収し、新たなことにガンガンチャレンジしている年代ですよね。そして調剤薬局を運営する企業側でも第二新卒者として「ぜひとも欲しい!」と思ってもらえるような年代でもあります。
もちろん管理薬剤師の経験があった上での転職となると、さらに有利にはたらく可能性はありますが、管理薬剤師の経験ができるかどうかは店舗の規模やタイミングなどにもよります。物理的に管理薬剤師の経験が積めなかったという方もいらっしゃいますから、あくまで目安程度に捉えられるでしょう。
大切なことは、管理薬剤師を経験しておくことよりも薬剤師として規模の小さな調剤薬局だけではなく、総合病院の門前なども経験しておくことです。いろんな種類の処方を経験していれば、それだけで即戦力と見なされます。400~500万円ほどの年収の方であれば、50万円~100万円規模の年収アップは確実に見込めるでしょう。
それまで積んできた薬剤師としての実績、経験によっては飛躍的に年収アップが見込める年齢です。
社会人、薬剤師経験としては10~15年前後のキャリアがある年齢でしょう。仮に管理薬剤師経験がなくても、まだまだ需要は高く、500万円前後の年収の方であれば100万円以上のアップも見込める年齢です。
もちろん30代前半と30代後半の薬剤師を比べると、経験値は推し量られる可能性はありますが、年齢的にあと20年以上は貢献してくれる人材と見なされます。
『企業のこれからを担ってくれるような人材だ』と期待を全面的に受けることになるでしょう。
経験が無ければ高年収が出にくい年齢になってきます。
薬剤師も40代にもなればそれなりに経験もあり、経営面や人材教育のリーダー的存在にもなってもえると考えられるでしょう。そのような経験やスキルが無いとみなされると、年収はアップどころかダウンしてしまう可能性が出てきます。
薬剤師としてオールマイティーに何でもこなすような自信が無くても、何か人よりも秀でたものがあれば重宝される可能性はありますが、年収も現状維持か多少のプラスに落ち着くでしょう。
それまでの過ごし方によっては、700万円以上もらっていた方が転職によって600万円台に落ち込んでしまうことさえ考えられます。
薬剤師としての経験がそれなりに無ければ、まったく高年収が出ない年齢です。むしろ年収アップはよほどのことが無い限り期待できないでしょう。
最悪の場合、それまで年収700~800万円以上もらわれていた方であっても、500~600万円ほどに落ち込む可能性もあります。
ヘッドハンティングされるような人材であったり、その企業の調剤部門のトップで入るなどしない限り、年収面においては厳しい転職となるでしょう。
これまで年齢別に年収が決まる要素や役割についてお話してきましたが、資格の有無も大切な要素になってきます。当然のことですが、かかりつけ薬剤師というものが最低限求められている現状において、認定薬剤師などの資格はあるに越したことはありません。
また例えば、緩和薬物療法認定薬剤師など、差別化をはかれるような資格をもっている場合は在宅を中心に行っている薬局などでは重宝される可能性があります。
このように、転職先の環境によっても使える資格は異なってきますので、ご自身の経験や資格などから転職先を絞ってみても、年収アップには繋がる可能性があるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
あくまで一例ではありますが、目安にしていただくことはできましたでしょうか。
今回は年収が決まる要素の1つとして年齢や経験を挙げましたが、勤務地という大きな要素も存在します。
当サイトの年収・時給のコンテンツにもまとめてありますが、平均年収が最も高いエリアと最も低いエリアでは平均年収が200万円以上異なります。
年齢は薬剤師の年収を構成する重要な要素の1つではありますが、それが全てという訳ではありません。
また、多少年収が下がっても転職することでストレスから解放されたり、ご自身の理想とする薬剤師像に一歩近づいた方、やり甲斐を取り戻した方も多数おられます。
この記事をご覧になっている方は何らかのかたちで現状を変えたいと思われている方だと思います。
今後、薬剤師として働く上でどのような選択肢があるのか、情報収集のツールとして転職エージェントを上手く利用してみてください。「登録=転職活動スタート」ではありません。まずは現在のあなたにどのような選択肢があるのか情報を集めるところから始めてみましょう。