薬剤師の業界において、転職回数はどのように影響するのでしょうか。
『転職回数が多い=すぐに辞める人』というレッテルを貼られ、転職しにくいのではないかとお考えの方も当然いらっしゃいますよね。まあ確かに数ヶ月おきにコロコロ転職を繰り返しているような方はそのような目で見られてしまうというのはあるかもしれません。
しかし、単に転職回数が多いからといって、そのことだけで印象が悪いと決めつけられてしまうものではありません。人それぞれ転職するには様々な理由がありますもんね。また、薬剤師の転職市場は一概に一般的な転職市場と比較することもできません。
今回は、現場の管理薬剤師が考える薬剤師の転職回数について、現場目線でお話ししていきたいと思います。
現場で管理薬剤師をしていると実に様々な方が面接に来られます。
なかには2~3年おきに転職を繰り返してこられた30~40代の方や、50代にして派遣や正社員など様々な職を渡り歩いてこられた方もいらっしゃいます。
そんな方々のなかには、確かに私の薬局に転職してこられても長く続かなかった方もいらっしゃいました。
しかし、私自身が感じることとして、転職回数が多い方であっても、「今回の転職で最後にしたい!」という思いで転職してこられる方は、基本的によっぽどのことが無い限り辞めません。
逆に、またダメならすぐ転職しようと考えているような方は、入社されてしばらく一緒に仕事をしているとだいたいわかりますし、やはり長続きしません。
何が言いたいのかというと、転職の回数よりもその人の人間性や入社してこられる際の気の持ちようなどが重要であり、私自身はその部分だけを見ていますので、転職回数はハッキリ言ってどうでもいいのです。
今まで十数回転職を重ねられていようと、私たちとともに長く働きたいという意思をもっていてくれさえすれば関係ありません。
むしろ転職回数の多い方はいろんな職場を経験してこられているので、逆に教えてもらうこともたくさんあります。
結局は人となりや人間性が重要なのです。
転職をしたことのある方であればよくわかっていらっしゃると思うのですが、転職って相当なエネルギーがいりますよね。
転職活動自体、転職サイトなどに登録して担当者と面談して、数社に応募するために履歴書を何枚も書いて、面接を何日かに分けて行う…。
さらに内定をもらっていざ転職となっても、新しい環境に慣れるのにまた相当なエネルギーがいるわけで…。
まあ、みなさん、当然好んで転職をされるというわけではありませんよね。
したくはない転職をしなければならない理由があるからこそ、しんどい思いをしてまで転職という選択をされるわけです。
転職をするには転職をした人にしかわからない苦労やエネルギーが必要ですし、私自身はそのことがその人の経験値として確実に身についていっていると思っています。
そしてその苦労やエネルギーをまた無駄にしようと考えている方なんてあまりいないですよね。
私はその情熱やエネルギーに対してマイナスで捉えることはなく、むしろその人の経験値としてプラスに考えます。
もし転職回数が多く、引け目に感じているような方がいらっしゃったら、そんな必要はまったくありませんよ。
新しい環境に馴染むのにはかなりの労力を必要としますし、その場を乗り越えられてきたのであればそれを自信に変えてもらって良いのではないかと思います。
結局は新しい職場がみなさんに合っていればそれでOKだと思いますし、それがすべてだとも思います。
余計なことはあまり考え過ぎず、『転職回数=経験値』と胸を張っていてもらえれば良いのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
転職回数に対する私の考えについてお話してきましたが、少しは参考にしていただくことができましたでしょうか。
結局物事は捉え方だと思いますし、自分に自信をもってもらうことができれば転職回数なんて関係ないのではないかと思います。
この記事を参考にしていただき、理想の職場にめぐり会っていただくことができましたら大変嬉しく思います。