転職するか決めていないけど情報収集を目的として登録するのはあり?

薬剤師に限ったことではありませんが、仕事をしていると「こんな仕事辞めてやる」と思う日もありますよね。

今すぐ辞めるつもりもないけど、どんな仕事があるのか知りたい、今後どのようにキャリアを形成すれば良いのか相談してみたい、と思うこともあるでしょう。転職時期は未定だけれど人材サービスに登録しても良いのでしょうか。

1.多くの薬剤師が迷いながら転職サイトを利用している

転職サイトによく利用者実績が載っていますが、「こんな仕事辞めてやる」という勢いで登録したものの利用していなかったり、どんな仕事があるか情報収集のために登録している人が半数、実際に転職活動している人が半数といった程度で登録している全ての薬剤師の方が転職活動をしているわけではありません。

基本はすぐに転職したい人向けですが、迷っていても登録は可能です。

転職サイトに登録する際には、薬科大を卒業した年から現在までの薬剤師としての仕事内容などを入力しなければなりません。いわゆる「キャリアの棚卸し」というものです。

この棚卸しをしているうちに、「もう少し今の仕事をがんばってみようかな」と思う人もいますし、この業務(たとえば調剤)をもっと極めたいと思う人もいるでしょう。

そこから、転職について考え始めて、現在はどんな求人があるのか探してみましょう。

また、転職サイトによってはスカウト機能がついているものもありますので、スカウト機能を利用してみると、ある日思いもかけない企業からスカウトが届くかも知れません。

2.薬剤師向け転職支援サービスも色々

転職エージェントとも呼ばれる転職支援サービスは、転職する意志が固まっていないと利用できないと思っている人も多いかも知れませんが、「転職時期未定、希望に合う仕事があれば転職するかも」という気持ちでも登録することはできます。

転職支援サービスは様々な企業がサービスを提供していますが、薬剤師の方であれば、薬剤師専門の転職支援サービスを選んでください。可能であれば、キャリアカウンセラー資格を持っているキャリアカウンセラーがいる転職支援サービスであれば安心ですね。

キャリアカウンセラーの資格は様々なものが存在し、必ずしも持っていなければいけない資格ではありませんが、CDAとGDCFの資格を持っている方であれば一定のスキルがあると考えて良いでしょう。

薬剤師専門の転職支援サービスでは資格を持っている方はそれ程多くないかもしれませんが、キャリアカウンセラーのプロフィールを見れば保有資格が書かれていると思いますので、気になる方はチェックしてみてください。

もし、資格を持っていないとしても薬剤師転職市場の情報には長けていますので、求人の相場や現在のご自身のポジションを確認するには良い機会です。遠慮無く色々と質問してみてください。

ここであまり良いレスポンスが得られないようであれば、担当を変えて貰うか、他社の転職支援サービスを利用するようにしましょう。あまりスキルが高くないキャリアカウンセラーが担当になってしまうと、転職は勿論、事前の情報収集でも大した成果が得られない可能性があります。

希望がある場合はしっかりと主張することが重要です。

3.病院薬剤師に興味があるなら迷っていても早めに登録を

なんとなく病院薬剤師に興味がある。いつかは病院薬剤師をやってみたい、という気持ちがある人は、病院薬剤師の求人に強い転職支援サービスに余裕をもって登録しておくことが必要です。。

病院薬剤師の仕事は、欠員が出ない限り募集はありません。常に求人を募集している病院があるとするなら、何らかの問題を抱えていると疑った方が良いかもしれません。

「引っ越しせずに近所の病院で」と思っているのであれば、早めに転職支援サービスの登録を行い、求人が出たら一番に知らせて貰えるようにしておくことが重要です。

転職お祝い金やギフトを貰う為に薬剤師転職サイトを利用するのはあり?

求人サイトや人材紹介のWebサイトを見ていると「●●キャンペーン」というのを目にしませんか?

サービスに登録するとクオカードや図書カード、転職が成功した場合には多額の転職祝い金が貰えるものがありますよね。様々なギフトが貰えるこのようなキャンペーンは魅力的ですが、それを目当てで転職サービスに登録しても良いのでしょうか。

1.登録キャンペーンを行っているのはなぜ?

求人サイトや人材紹介で、登録者を集めるためにキャンペーンを行うのは、皆さんご承知の通り登録者数を増やすためです。

求人サイトや人材紹介で登録者数を増やすと、求人を出してほしい企業に「弊社は他社よりも登録者が多いですよ」とアピールができるというメリットがあります。求人を出す企業としても、良い人材がいないところに求人を出しても意味がありません。

しかし、どこに企業にとって良い人材がいるかわかりません。そこで、目安になるのが登録者数です。

求人を出す企業は、登録者数が多ければ多いほど良い人材がいる可能性が高くなると考え、「このサービスに求人を出そう」と決めます。

そこで、良い人材が採用できれば引き続き企業に求人を出してもらうことができ、転職希望者にとっても「あの会社が求人を出しているからこのサイトに登録しよう」とか、「●●さんが良い企業に転職できたから、あの人材紹介に登録しよう」という、良い循環が生まれるのです。

特に薬剤師をターゲットにした求人サイトや人材紹介は歴史が浅いこともあり、全国の薬剤師を求めている企業や薬局、病院などの求人を集めきれていません。

そのため、このサイトや人材紹介を利用すれば良い人材を採用できますよ、という実績を作るために様々なキャンペーンを実施しています。

2.転職お祝い金キャンペーンを行っているのはなぜ?

転職支度金、転職支援金、転職お祝い金など名称は様々ですが、そのサービスを利用して転職が成功した場合、数万円のお祝い金が貰えるキャンペーンを行っている薬剤師転職サイトもあります。多いところだと60万円貰えるなんてサービスもあったりしますが、なぜそのようなキャンペーンを実施することが可能なのでしょうか?

これらの転職祝い金の制度を実施しているサービスでは、広告費を抑えて、その分を利用者に還元すると謳っています。

確かに薬剤師転職サイトは乱立しており、とても競争の激しい業界ですので、そこで費やされている広告費は想像を絶する金額です。広告で集客するよりも、転職祝い金が貰えることを口コミで拡散して貰い利用者を増やすという戦略ですね。

このようなキャンペーンを行っているのは基本的には大手サービス以外の中小企業によるサービスが多いようです。大手のように湯水のごとく広告費を使うことができない為、別のアプローチを試みているということです。

転職祝い金が貰えるサービスを利用することは決して悪い事ではありませんが、あくまで理想とする職場へ転職することが最優先であり、転職お祝い金はオマケです。オマケでご自身が働く職場を、人生を決めることが無いよう気をつけましょう。

3.薬剤師転職サイトの賢い利用方法とは?

一番良いのは自分が希望する転職先の求人を多く掲載しているサイトや、人材紹介に登録することです。

薬剤師専門の求人サイトや人材紹介が多く出てきていますが、求人数が少なかったり、ドラッグストアの求人ばかりであったり、地方の求人しか勧められないなど、求人サイトや人材紹介には特性があります。求人サイトや人材紹介に登録する時にはキャンペーンに気を取られずに、まずキャリアの棚卸しと転職先の希望条件について整理しましょう。

自分がどんな仕事をしたいのか、どんな勤務条件で働きたいのか。

転職をするからには、前(現在)の職場で自分の求めるものとの相違があって転職を決意したのですから、今度は同じような目に合わないようにしなければなりません。そのためには、どんな条件をつければ良いのかをしっかり考えましょう。

キャリアの棚卸しと転職先の希望条件について整理をする際には、頭で考えずに紙に書いて行うと、転職活動の方向性が見えてきます。

自分の転職活動の方向性がわかったら、各求人サイトや人材紹介について調べ、そのうえで転職祝いが貰える転職サービスに、自分が希望する求人が多くあるのであれば登録をして積極的に転職活動を行いましょう。