薬剤師の転職理由：職場の人間関係が悪化して転職を決断

薬剤師の転職理由で多くを占めるのが人間関係です。
薬剤師でなくても、職場の人間関係というのは働く上で最も重要な要素の一つです。今回は、転職理由の中でも上位にランキングされる人間関係について考えてみたいと思います。

薬局長と合わない

薬局を取りまとめる存在である薬局長は、本来薬剤師としての経験や知識が十分にあることは勿論、リーダーシップを兼ね備えた人物がなるべきです。
しかし、企業によっては年齢が高いからと言う理由だけで薬局長に抜擢されたり、経営陣の親戚など本人の実力とは無関係な人物を薬局長に据える場合も少なくありません。当然、そのような薬局長の下につく薬剤師は大きな苦労をすることになります。
その立場を利用して、薬局長業務を理由に通常の業務を放棄したり、他の医療従事者や患者さんとトラブルが起きた際にも見て見ぬふり。指示だけは上から目線で無理難題を押しつけてくるなんてこともあるようです。
そのような人が薬局長という地位だけでなく、他の薬剤師よりも多くの収入を得ているというのは面白く無いですよね。しかし、人事というのは余程の事が起きない限り覆りません。状況を改善したいのであれば、あなた自身が別の職場へ移るというのも一つの手です。
チェーンの調剤薬局であれば、他の店舗への異動願いを出してみましょう。それが難しい場合は、転職エージェントに相談してみてください。あなたの置かれているポジションを整理してくれますので、それを踏まえた上で転職すべきかどうか検討しましょう。

同僚の薬剤師と合わない

他の薬剤師とのトラブルも良く聞く話です。性格が合わないと言うのはどの職種でも良くあることなので、ある程度のことは折り合いを付けてやっていきましょう。
しかし、薬剤師には薬剤師業務特有の問題も発生します。薬の保管の仕方や薬歴の書き方など、決められた手順を守る事が出来ないいい加減な薬剤師も居ます。
一緒に働いている薬剤師に迷惑が掛かるのは勿論ですが、調剤過誤を招き、患者さんに被害が出てしまう可能性もあります。このような同僚薬剤師については、薬局長などに事実を伝えて、状況を改善させて行くのが基本ですが、薬局長がろくに取り合わなかったり、薬局長に指摘されても本人にその意思がなかったり、と上手く改善しないケースも多くあります。
こうなってしまうと、あなたに出来ることは殆ど残されていません。恐らく、あなただけでなく、他の薬剤師の方も転職したいと考え始めている筈です。

事務員さんと合わない

調剤薬局や病院の薬剤部には、薬剤師の他にサポートをしてくれる事務員さんがいます。あまり多いケースではないですが、事務員さんと意見が合わないと言うのも、転職理由として挙げられることがあります。
これは比較的転職が容易である薬剤師特有の人間関係かもしれません。薬剤師は人員不足で売り手市場とも言える状況がずっと続いています。その為、薬剤師は年齢に関係無く転職する人も回数も多いという現状があります。それに対して事務員さんは薬剤師と比較すると転職、就職が容易とは言えません。結果として、事務員さんは薬剤師よりも同じ職場で長期間働き続けるという状況が生まれます。
職場のことを熟知している事務員さんの存在は、本来であれば頼もしいものですが、中には自分が一番の古株であることを振りかざし、そのやり方を押しつけてくるなんてケースもあったりします。薬局長ですら注意できないような状況であれば、今後も改善は難しいでしょう。
一緒に仕事をする人とは仲間として上手くやっていきたいものです。多少の違和感を感じても、あなたが譲歩できる点は譲歩するなど一定の努力は必要です。しかし、過度のストレスを受けたり、安全上の問題があったり、問題点を上司が聞き入れてくれないような職場環境なのであれば、転職という選択肢も検討してみましょう。人材不足が続いている薬剤師であれば転職もそれ程難しいことではありません。
いきなり、転職を決断する必要はありません。転職エージェントに状況を伝えて転職することで解決できる問題なのかどうか相談してみてください。もしかしたら、転職する程の悩みでない可能性もありますし、転職すれば簡単に問題が解決することかもしれません。一人で悩まず相談することから始めてみてください。