アイン薬局は北海道発祥の調剤薬局チェーンです。北海道から沖縄まで全国をカバーし、調剤売上高、店舗数は業界第一位。日本の調剤最大手企業で働きたいと思ったらアイン薬局が最有力候補となるのではないでしょうか。
アイン薬局は株式会社アインファーマシーズが運営していますが、2015年に持ち株会社制に移行し、株式会社アインホールディングスの傘下となっています。株式会社アインホールディングスの傘下にはアインメディオ、ダイチク、あさひ調剤、メディオ薬局、西日本ファーマシー、葵調剤などもありますが、アイン薬局を擁する株式会社アインファーマシーズが売り上げの半数以上を占め、中核企業となっています。
株式会社アインファーマシーズから株式会社アインホールディングスへ移行し、現在東証一部に上場しているのは株式会社アインホールディングスであることから、現在ではアイン薬局=株式会社アインホールディングスという認識になりつつあります。
非上場の株式会社アインファーマシーズの公式データは売上に関するものに限定され、公開されているデータの多くは株式会社アインホールディングスのものとなりますので、当サイトでもそのデータを参照しながら転職先としての「アイン薬局」を考えてみたいと思います。
アイン薬局は1969年に株式会社第一臨床検査センターとして設立されたのが始まりで、現在の本社の所在地は北海道札幌市となっています。株式会社アインファーマシーズの商号となったのは1998年ですが、この頃から業務提携やM&Aにより目覚ましい成長を遂げていきます。
2008年には(現)ウエルシア薬局と経営統合するという話もありました。この合併話はウエルシア薬局の株主であるイオンの反対により否決されましたが、破談となった2008年後半には株式会社セブン&アイ・ホールディングスと資本・業務提携していますので、アイン薬局の成長を語る上でターニングポイントとなった大きな出来事の一つと言えるでしょう。
今やイオン系のウエルシア薬局がドラッグストア業界トップとなり、セブン&アイと提携したアイン薬局が調剤薬局トップになっています。ウエルシア薬局と経営統合されていたらどうなっていたでしょうか・・・
アイン薬局はその後もM&A等を行いながら成長していき、2015年には前述の持株会社体制に移行。直近では18年連続増収(2018年)という偉業も達成しています。
株式会社アインホールディングスはファーマシー事業とリテール事業の2本柱で事業を展開していますが、売上高構成比は調剤薬局1,029店舗を擁するファーマシー事業88.9%と大半を占めています。グループの従業員数は9,603人ですが、約半数の4,457人が薬剤師ですのでスギ薬局、薬剤師が中心となって活躍している企業グループと言えるでしょう。
ここで注目したいのは女性の割合です。アインの女性従業員比率は79.5%。グループの大半は女性ですので、女性の待遇が悪いわけがありません。実際、子育て支援などの福利厚生も充実していますので、アイン薬局は女性薬剤師が活躍できる有力な転職先としてチェックしておくべきでしょう。
前置きが長くなりましたが、今回は転職先としてのアイン薬局という視点で、アイン薬局の給料やボーナスといった年収データは勿論、残業や休暇に関する情報、福利厚生、教育制度などアイン薬局の労働環境や条件面を出来る限り詳しく見ていきたいと思います。
アイン薬局 | |
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本社 | 北海道札幌市白石区東札幌5条2丁目4-30 |
設立 | 1969 年 |
資本金 | 21,894 百万円 |
株式公開 | 東証1部、札証 |
店舗数 | 1,077 店舗 |
関連会社 | 株式会社アインファーマシーズ (保険調剤薬局、ドラッグストア) 株式会社ダイチク (保険調剤薬局) 株式会社あさひ調剤 (保険調剤薬局) 株式会社メディオ薬局 (保険調剤薬局) 株式会社西日本ファーマシー (保険調剤薬局) 株式会社葵調剤 (保険調剤薬局) 株式会社コム・メディカル (保険調剤薬局) 株式会社ホールセールスターズ (医薬品卸売販売) 株式会社アユーララボラトリーズ (化粧品企画製造) 株式会社メディウェル (コンサルティング) |
WEBサイト |
アイン薬局は持ち株会社体制となっており、株式会社アインホールディングスがアイン薬局を運営する株式会社アインファーマシーズの株式を100%を保有するという構造になっています。株式会社アインホールディングスと株式会社セブン&アイ・ホールディングスは資本業務提携をしていますが、株式会社セブン&アイ・ホールディングスの株式の持ち分は7.78%と限定的で筆頭株主という訳ではありません。
株式会社アインホールディングスはファーマシー事業とリテール事業の2つを柱としていますが、売上の割合はファーマシー事業88.9%、リテール事業9.0%、その他2.1%となっており、売上の大半は医薬事業、つまり調剤薬局に関連するものということになります。
アイン薬局は株式会社アインファーマシーズが運営していますが、株式会社アインホールディングスの傘下には株式会社アインファーマシーズの他にも、株式会社ダイチ、株式会社あさひ調剤、株式会社メディオ薬局、株式会社西日本ファーマシー、株式会社葵調剤、株式会社コム・メディカル、株式会社ホールセールスターズといった調剤薬局系の企業が軒を連ねています。IRによれば今後もM&Aなど積極的な投資を行っていくとのことですので、まだまだ傘下の調剤薬局系企業は増えていきそうです。
店舗数は全国に1,077店舗。調剤薬局が1,029店舗、コスメ・ドラッグストアが48店舗となっています。北海道稚内から沖縄県石垣島まで日本全国の47都道府県に展開している企業は医療系に限らずともあまり例が無いのではないでしょうか。
アイン薬局は主に次の都道府県に薬局を展開しています。
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県。アイン薬局 直近の業績 | |
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対象 | 2018年4月(連結) |
売上 | 268,385 百万円 |
営業利益 | 19,622 百万円 |
経常利益 | 20,129 百万円 |
純利益 | 10,567 百万円 |
ここでご紹介するデータはアイン薬局の持ち株会社である株式会社アインホールディングスのものになります。ここで注目しておきたいのは直近の営業利益率の高さと自己資本比率の高さです。営業利益率は調剤業界の他社と比較しても頭一つ抜けていますし、50%を超える自己資本比率は安定した経営基盤の証でもあります。
調剤業界首位であること、18年連続増収となっていることと合わせて考えると上場企業としては申し分無い業績と言えるのではないでしょうか。
ちなみにアイン薬局を直接運営している株式会社アインファーマシーズは非上場企業ということもあり、公表されているデータは限定的ですが、売上だけ見れば株式会社アインホールディングスの268,385百万円に対して、株式会社アインファーマシーズは154,562万円となっていますので、グループの6割弱がアイン薬局に関連する売上と考えることが出来ます。
株式会社アインホールディングスは売上高2ケタ成長を明確な目標として掲げ、今後も新規出店やM&Aなど積極的に行いながら、毎年100店舗前後の出店を目指すとのことなので、アイングループの成長性に関しては期待しても良いのではないでしょうか。
アイン薬局の給与・ボーナス | |
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平均年収 | 630 万円 |
ボーナス | ? 万円 |
25歳平均月給 | ? 万円 |
30歳平均月給 | ? 万円 |
35歳平均月給 | ? 万円 |
35歳平均月給 最低 | ? 万円 |
35歳平均月給 最高 | ? 万円 |
アイン薬局を直接運営している株式会社アインファーマシーズの年収データが公表されていない為、ここでは持ち株会社である株式会社アインホールディングスの年収データを掲載しています。平均年収は630万円で平均年齢39.8歳となっていますが、あくまで株式会社アインホールディングス単体(140名)のデータですので、アイン薬局の店舗で働く薬剤師の平均年収と直接結びつけて考えない方が良いでしょう。
収入の参考になるデータとして新卒採用サイトに記載されている情報をピックアップすると、調剤薬局薬剤師の初任給は月給250,000円~380,000円となっています。これに年2回のボーナスと薬剤師手当、社員区分手当、地域手当、寒冷地手当、残業手当、通勤手当などの諸手当が加わることになります。
中途採用で関係ありそうな手当としては、役職手当にあたるブロック長手当 65,000円、薬局長手当 55,000円、 副薬局長・薬局長代理手当 30,000円、 管理薬剤師手当 10,000円あたりでしょうか。
アイン薬局のサイト内には新卒採用以外の具体的な数字が出ていませんので、中途採用の実状に関しては転職エージェント経由で情報を引き出した方が参考になる数字が得られる筈です。
アイン薬局の労働環境 | |
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従業員数 | 9,603 人 (うち薬剤師 4,457人) |
平均年齢 | 39.8 歳 |
残業時間 | ? 時間/月 |
有休消化日数 | ? 日/年 |
平均勤続年数 | ? 年 |
離職率 | ? % |
3年後離職率 | ? % |
こちらのデータも持ち株会社である株式会社アインホールディングス発表のデータとなります。従業員数はアインホールディングス単体では140人ですが、グループ全体では9,603人となっています。その内の約半数(4457人)を薬剤師が占めていますので、アイン薬局グループは薬剤師が中心になって活躍している企業グループと言うことが出来るのではないでしょうか。
また、女性従業員比率が高いのもアイン薬局の特徴です。アイン薬局では79.5%が女性従業員で占められており、時短利用者534人という数字も出ています。女性中心の職場を探している方にとっても検討する価値がある転職先と言えるでしょう。
応需処方箋枚数はグループで年間2,122万枚となっています。数字が大きすぎてピンと来ないと思いますが、単純に調剤薬局店舗数1,029で割ると、1店舗の処方箋枚数は1年あたり20,622枚、1ヶ月あたり1719枚となります。1日あたりにすると70~90枚といったところでしょうか。薬剤師数で割ると1人あたり4,761枚/年となります。1ヶ月あたり397枚、1日あたりにすると大凡16~20枚になります。
勿論、実際には店舗毎に規模も営業日数も異なります。また、全ての薬剤師がフルタイムで調剤業務に関わっている訳でもありません。薬事法で定められている1人当たり40枚/日と比較すると余裕があるように感じますが、あくまで規模感を把握する為の数字であり、各店舗の実状を示すものでない点はご留意ください。
アイン薬局の採用情報サイトをみると様々な福利厚生が紹介されていますが、ここではその中から気になったものを幾つかピックアップしてご紹介します。
アイン薬局では大きく分けて3タイプの教育制度が用意されています。
調剤大手で働いてみたいと考えている薬剤師の方にとって、調剤業界首位のアイン薬局は検討すべき選択肢の一つであることは間違いないと思いますが、実際にどのようにアプローチすれば良いのでしょうか?
アイン薬局のエントリーシートから真っ向勝負を挑むのも一つの手ではありますが、エントリー後は先方のペースで進んでしまいがちですし、個人レベルで店舗の職場環境を把握したり、年収の交渉をすることは容易ではありません。
エントリーシートは基本的に条件が定まっている新卒採用に適したものであり、転職の場合は経歴やスキルに応じた条件交渉や事前調査が必要となりますので、転職エージェントを活用した方が十分な条件を引き出せるのと同時にリスクを軽減させることが出来ます。
しかし、転職エージェントならどれでも良いという訳ではありません。業界知識のある薬剤師専門のエージェントであることは勿論ですが、その中でもアイン薬局に関する情報やコネクションを豊富に持っていて、交渉に強い実績のあるエージェントを選択する必要があります。
業界大手ということで最初にチェックしておきたいのがm3.comでお馴染みの薬キャリです。m3.comは35万人以上の医師・薬剤師が利用している医療情報サイトですが、薬キャリはそのエムスリーグループが提供する転職エージェントで毎年2万人もの薬剤師の方が薬キャリを利用して転職活動を行っています。
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ここで掲載されている想定年収は幅がありますが、年齢や経験次第では年収600万円以上も狙えることがおわかり頂けるかと思います。アイン薬局は前述の通り福利厚生が充実していますので、総合的な収入では求人票に書かれている数字以上の価値がある筈です。
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是非、薬キャリやマイナビ薬剤師のような実績のあるエージェントを上手く活用してください。登録・利用は無料です。実績のあるこれらのエージェントであれば無理強いされることはありません。相談だけでも歓迎というスタンスです。まずは、実際にアイン薬局でどの程度の年収が狙えるのか?詳細な情報を仕入れてみては如何でしょうか?
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