薬剤師は比較的初任給がよく、安定しているので転職もしやすい職業といわれています。しかし、初任給はよくても、出世の機会が少なく、昇給の伸び幅は少ないという側面もあります。
薬剤師としての仕事内容は今までと変わらなくても、もっと高収入を得たい、と考えた場合、具体的にどのような方法があるのでしょうか。
実は、その方法のひとつに、「地方で働く」という方法があります。
今回は、なぜ地方で働くと給料がアップするのかについて、説明していきたいと思います
地方は薬剤師不足?
2006年度の入学から、薬学部は6年制が導入されました。これにより、4年制からの移行期にあたる2年間は新卒の薬剤師が存在しない為、全国的に薬剤師が不足すると言われていました。
その後、6年制過程を修了した新卒の薬剤師が出てきたことから、絶対的な薬剤師不足は緩和されつつあります。
しかし、全国的に薬剤師不足が解消されたということはなく、薬学部がない地方を中心に、薬剤師が不足している地域はまだたくさんあります。
このような地域では、調剤薬局勤務でも平均600~800万円と高年収を用意して薬剤師を募集しています。また、待遇も手厚く、引越し代金や住宅手当まで勤務先が負担してくれるところもあります。これらを総合すると実質的な年収は相当高いという事になります。
つまり、同じような業務内容であっても地方で働くことによって、都心部よりも高い収入を得ることができるというわけです。
大手よりも中小の調剤薬局の方が高収入
馴染みのない土地で働くのなら、せめて職場は名前の知られた大手企業で働きたいと考える方もいるかもしれません。しかし、高収入を得たいという事であれば、大手企業だけに絞るのではなく、地域密着型の中小の医療施設や調剤薬局の求人もよくチェックしてみてください。
基本的に大手企業の薬剤師の基本給は一定の範囲内で定められています。勿論、地方手当は付きますが、それほど期待できる内容では無いでしょう。つまり、大手企業に関してはここで挙げている「地方だから高い」という理屈が成立しづらいのです。
実際のところ、高待遇で求人を募集しているのは中小の医療施設や調剤薬局が大半だったりします。地方で高収入を期待して求人を探す場合は「大手=高収入」という先入観は捨てて、求人内容重視で活動してみてください。
収入アップの為に地方で働くなら短期で
地方で働くなら、どのような働き方がよいのでしょうか。
よく見られるのは、「短期間」地方で働いてお金を稼ぎ、その後都市部の薬局に戻るというような働き方です。やはり慣れない土地で、長期間働くのは負担が大きいようです。
また、派遣の方が年収が多くなるケースもあるので、正社員より自由な働き方ができる派遣で働くのも良いかもしれません。
地方の好条件の求人を探すには?
地方に転職する際には、やはり薬剤師専門の転職エージェントを利用するようにしましょう。
その理由は、馴染みのない土地では信頼できる情報が少ないからです。 転職エージェント を利用すれば、事前に職場の下見をすることもできます。
職場の雰囲気や立地、仕事の忙しさなど、実際に見て確認することで知らない土地でも失敗せずに転職することができます。自分の希望に合った求人を見つけるためにも、 転職エージェント は最大限に利用するべきでしょう。