はじめて転職する薬剤師:理想的な働き方、準社員とは?

薬剤師は比較的転職が多い職種ではありますが、それでも1度も転職せずに退職まで勤め上げる人が少なくありません。

そのため、いざ初めて転職をしようと思った時に周りに転職経験者がおらず不安になる方もいるようです。

そこで初めて転職をする薬剤師が転職をして良かったと思える仕事環境とその求人情報の探し方について考えてみましょう。

転職者を広く受け入れている職場を選ぶ

身内を中心に経営しているような小規模の調剤薬局などでは、ほとんどスタッフの入れ替わりがありません。

そのような転職者の受け入れ経験が少ない職場に転職してしまうと既存のスタッフに馴染むことができず、働きにくさを感じてしまうことが多いものです。

既存スタッフも新しい人材を受け入れた経験が少ないため教育に不慣れであり、仕事にもなかなか慣れることができない可能性が高いのです。

転職に慣れた人であれば自分から話しかけたり仕事を覚えたりできるかもしれませんが、転職が初めての薬剤師にはハードルが高い転職先です。

チェーン薬局などある程度規模が大きく転職者を広く受け入れている職場であれば新しいスタッフの扱いにも慣れており、スタッフも人の入れ替わりに慣れているので転職者が周りに馴染むのも難しくはありません。

教育体制がしっかりしている職場を選ぶ

薬剤師の職場は教育体制も重要

転職者を受け入れている職場と重複するようにも思えますが、一概にそうは言えません。

小中規模の調剤薬局でも新人教育のためにしっかりとした教育マニュアルが整っている企業がありますし、逆に大規模の企業なのに新人の教育は現場に任せっきりなんてところもあります。

特に病院ではしっかりとしたマニュアルがなく何となくのルールをスタッフ間で共有して伝えてしまっている場合もあるため注意が必要です。

転職者にとって教育体制が整っているかどうかは新卒社員よりも大切です。新卒社員は必ず誰かが教育担当となるか周囲が率先して教育にあたるため、自然とその職場のルールなども覚えて行けます。

新卒社員はしばらくの間は1人としては数えないため時間をかけて教育することも可能です。

しかし転職者は即戦力としてカウントされてしまうことも多く、そのため誰かが教育に時間を割くと人手が足りなくなってしまうんです。

そのため事前の講習があるなど教育体制がしっかりとしている職場であれば、ちゃんと知識をつけた上で現場に入ることができるので転職者も困ることがありませんし、既存スタッフも転職者が入ることで仕事が楽になるため新しい環境に馴染むのも楽になるでしょう。

自力で求人情報を探そうとしない

やろうと思えば自分一人で求人情報を探して転職活動をすることも可能です。
薬局や病院のホームページに求人が出ていることもありますし、新聞やハローワークでも求人票を確認することが可能です。

しかし、その求人情報の中から本当に良い転職先を見つけ出し、他と比較したり見学に行って現場の状況を確認し、給与等条件などを交渉する‥それらすべてを初めて転職する薬剤師が一人で行うのはなかなか難しいものがありますね。

やはり薬剤師向けの転職サービスを利用するのが簡単で良い転職への近道といえます。

転職サービスを利用するにあたって薬剤師は費用がかかりませんし、いくつかのサービスを併用して利用しても構いません。

専属の転職コンサルタントがついてくれるので転職先に対する疑問などは自分に代わって担当者が調べてくれます。

自分の希望を伝えることで膨大な求人情報の中から自分に合う転職先を見つけてくれるので働きながら余計な時間や手間を使わずに転職することができ、多くの薬剤師が転職サービスを利用して転職しているのが現状です。

特に初めての転職の際にはいくつかの転職サービスに登録して、何人かの転職コンサルタントの薬剤師の転職に対する考え方やアドバイスを聞くことも参考になるでしょう

初めての転職が上手くいかないと、前の職場の方が良かったと考えてしまったり仕事に行きたくないなど不満はあるのに、また転職してさらに失敗してしまったらどうしよう‥などと考えて行き詰ってしまうことになりかねません。

今の仕事が辛いから早く転職したいと考えているときこそ冷静になり、初めての転職にふさわしい転職先をよく吟味して決断するのが正解です。

準社員という働き方

薬剤師の働き方の一つに準社員というものがあります。

あまり聞きなれない名前ではありますが、上手く利用することでプライベートと仕事を両立しやすくなる制度です。

準社員の特徴やメリット、デメリットを知って働き方の選択肢を広げましょう!

準社員とは?

実は法律上は「準社員」というものはありません。そのため企業が独自に定めた働き方となります。

多くの場合は正社員よりも働く時間や日数が短く、都合に合わせて働くことができるためママ薬剤師などに向いている働き方です。

時給制、日給制、月給制と給与の計算方式は企業によって異なりますが、週の勤務時間が30時間を越える場合には月給制が採用されることが多いようです。

正社員勤務時間の4分の3を越えると、正社員同様の福利厚生を受けることも可能です。

「契約社員」「限定社員」などと呼ばれることもあります。

給与面では正社員と比べると不利になることもありますが、鍵明け当番や調剤薬局によくある電話当番などの責任がある仕事を免除されることもあるので仕事の内容としては楽な面もあるでしょう。

準社員のメリット

メリットとデメリット

プライベートに合わせて働く時間や日数を選ぶことができるのが最大のメリットです。

子育てしながら働く方にとっては助かりますね。

パートや派遣社員も同様に感じられますが、準社員は限りなく正社員に近い待遇のことが多いためボーナスが支給されることがあるため、年収では準社員が一番高くなるケースも少なくありません

求人票に載っている勤務日数や時間が自分の都合に合わない場合でも、交渉次第によって変更が可能なこともあります。

そのような待遇交渉は転職コンサルタントなどプロに任せてしまうのが良いですね。

気になる求人があるけど今一つ希望に合わないという場合には、一度転職サイトに相談してみましょう。

準社員のデメリット

薬剤師では準社員の募集はあまり見かけず、準社員に限定して転職先を探すとなかなか求人が見つかりません。

パート、派遣、準社員など広く求人を探して条件に合うもので検討する方が合理的です。

準社員の基準が法律で決められていない以上、企業によって扱いが全く異なることに注意しましょう。

給与の計算方式以外にもボーナスの有無、福利厚生の内容、仕事の内容(正社員との違い)はチェックする必要があります。

さらに準社員の契約は、期間に定めのある有期雇用である場合もあります。

この場合には契約期間終了後に契約更新されるとは限らないことに注意してください。

薬剤師には様々な職場、働き方がある

準社員は正社員に近い待遇でありながら、都合に合わせて働くことができるとても良い働き方です。

しかしその待遇は企業によって異なるため、求人票だけで判断せずに細かく確認することが大切です。

自分で待遇について調べてまとめるのは手間や時間がかかるため、転職コンサルタントに確認してまとめてもらうと良いですよ

メリットとデメリットを総合的に判断して、一番良いと思える働き方を選択するようにしましょう!

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