大阪府で働く薬剤師の平均年収はどれくらいでしょうか?また、派遣やパート薬剤師の方がく大阪府で働く場合の平均時給は幾らくらいでしょうか?
このページでは2021年に厚生労働省が集計・発表したたデータをベースに、大阪府の薬剤師の平均年収や平均時給、労働環境、求人数などをチェックしていきます。
この1ページだけで大阪府の薬剤師の平均年収は勿論、転職市場の現状が把握できるようにまとめてありますので、大阪府で転職を検討されている薬剤師の方、大阪府への転職を検討されている薬剤師の方は是非参考にしてください。
※掲載データの無断引用・転載を禁じます。必要な方は厚生労働省を参照してください。
大阪府の人口は約880万人となっており、東京都、神奈川県に次ぐ全国第3位の大都市です。
日本国内における薬剤師の人口分布は分布は都市部に集中する傾向があり、それは大阪府も例外ではなく、そのことが大阪府で働く薬剤師の平均年収にも影響を及ぼしています。
また、薬剤師を輩出する薬学部を有する大学が多いのも大阪府の特徴です。
具体的には、大阪大学、近畿大学、大阪薬科大学、摂南大学、大阪大谷大学といった大学が挙げられますが、これらの大学から毎年多くの薬剤師が輩出されていることも影響して、人口10万人当たりの薬剤師数も全国平均よりも多い結果となっています。
比較的薬剤師の方にゆとりがあることに加えて、大阪府は全国的に見ても新型コロナウイルスの影響が大きかった地域であり、2021年厚生労働省発表のデータ大阪府で働く薬剤師の平均年収は、前回発表データより40万円近く下がってしまいました。
新型コロナウィルスの影響で大きく平均年収が下がってしまった都道府県も少なくありませんが、大阪府の薬剤師の平均年収の下落幅は38.5万円と決して小さな額ではなく、都道府県別の薬剤師平均年収ランキングでも前回23位から42位へと急落しています。
しかも、大阪府の場合、勤務している薬剤師の平均年齢が大幅に上昇しているにも関わらず、平均年収は大幅下落してしまうという厳しい状況にあります。
データの詳細は次項の大阪府の薬剤師の平均年収でご覧頂けます。
大阪府の薬剤師の平均年収 (前回比) | |
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年齢 | 42.5 歳 ( 6.1 歳) |
勤続年数 | 7.7 年 ( 0.5 年) |
所定内労働時間 | 164 時間/月 ( 13 時間) |
超過労働時間 | 5 時間/月 ( -8 時間) |
総労働時間 | 169 時間/月 ( 5 時間) |
月給 | 36.7 万円 ( -3.5 万円) |
ボーナス | 79.7 万円 ( 2.8 万円) |
年収 | 520.4 万円 ( -38.5 万円) |
全国順位 | 42 位 ( 23 位) |
大阪府で働く薬剤師の平均年齢は42.5歳で、前回調査よりも6.1歳上がり 、全国平均の41.2歳と比較すると1.3歳高い年齢となっています。
一ヶ月当たりの労働時間は169時間で、前回よりも5時間長く、全国平均の170時間より1時間短く、働きやすい環境と言えます。
収入面では、ボーナスが平均79.7万円で、前回調査よりも2.8万円高くなっており、全国平均の92.1万円より12.4万円低くなっています。
ボーナスを含めた大阪府の薬剤師の平均年収は520.4万円。前回調査の年収データより38.5万円ダウンしており、全国平均の565.1万円より44.7万円低い年収となっています。
全国平均と比較すると薬剤師の平均年収としてはやや物足りない水準ではありますが、これはあくまでデータ上の平均値です。実際には医療機関によって大きく待遇は異なりますので、少しでも条件の良い職場へ転職したいと考えている方は一度転職エージェントに相談してみてください。大阪府の平均年収の印象とは異なった情報が揃っている筈です。
大阪府で正社員として働く薬剤師の平均年収を時給に換算して、全国平均と比較することで、おおよその労働条件を推測することが出来ます。
どんなに平均年収が高くても、労働時間が長かったり過度な残業を強いられているようでは、必ずしも薬剤師の労働条件が良いとは言えません。
また、多少平均年収が低くても、労働時間や残業が少なく、自由になる時間が多い、生活自体にはゆとりがあるというケースもあります。
ここでは大阪府の薬剤師の平均年収とその労働時間をベースに1時間あたりの給与を算出することで、大阪府で働く薬剤師の労働条件が全国平均と比較してどれくらいの水準にあるのか、確認することが出来ます。
平均年収から算出した1時間当たりの給与 | |
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全国平均 | 2,770 円 |
大阪府 | 2,566 円 |
大阪府で働く薬剤師の平均年収は520.4万円で全国42位でしたが、総労働時間と残業時間を加味した時給換算は2,566円となり、全国平均の2,770円と204円の差が生じました。
大阪府の労働条件は全国平均よりも低い水準となりますので、転職を検討する場合は、求人を十分に吟味したり、交渉によって良い条件を引き出すなど個別の転職活動の質がポイントになりそうです。
大阪府の薬剤師の平均時給 | |
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時給 | 2,176 円 ( -311.2 円) |
全国順位 | 39 位 ( 31 位) |
大阪府でパート・アルバイト・派遣社員として働く薬剤師の平均時給(推定)は2,176円で、前回調査の平均時給よりも311.2円ダウンしています。
これは全国順位39位で、全国平均の2,349円より173円低い結果となっています。
仮に、パート・派遣薬剤師の方がこの大阪府の薬剤師の平均時給でフルタイムで働くと年収は417.8万円になります。
これは同じように算出した全国平均のパート・派遣薬剤師のフルタイム勤務年収451万円より年収より33.2万円低く、大阪府で働く正社員の薬剤師の平均年収520.4万円より102.6万円低いくことになります。
フルタイム勤務時の平均年収の比較 | |
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パート薬剤師の年収 (大阪府) | 417.8 万円 |
パート薬剤師の年収 (全国) | 451 万円 |
正社員薬剤師の平均年収 (大阪府) | 520.4 万円 |
なお、参考までに大阪府の正社員薬剤師の平均年収も挙げましたが、こちらにはボーナスは勿論、残業代も含まれています。一方、ここで仮定したフルタイム勤務時の年収は1日8時間、1ヶ月20日勤務という条件で年間の収入を算出していますので残業などは含まれておりません。
あくまで仮定の話になりますが、パート・派遣薬剤師であっても多少の残業は発生することが考えられますので、年収の差はもう少し縮まるものと考えられます。
大阪府内で働く薬剤師の人数は、前回データと比較して110パーセント増えており、増加傾向にあります。薬剤師の人数が増えることで労働環境の改善が期待出来るかもしれません。
※上記は10人以上の企業を対象とする厚生労働省発表のデータを参照。大阪府内全ての薬剤師の数を示すものではありません。増減の目安としてお役立てください。(増減が大きな年もありますが厚労省発表データをそのまま掲載しております。)
主要エージェントが扱う大阪府の薬剤師の求人数は次の通りです。 (※2021年10月調査時の参考値です。最新データは各WEBサイトにて。)
大阪府には薬剤師が多く転職市場も活発であることから、大阪府内にはマイナビ薬剤師、ファルマスタッフ、アプロドットコムといった薬剤師転職エージェントの拠点が存在します。
営業・サポート拠点を現地に持っているかどうかで公開されている薬剤師求人の数は勿論、非公開求人の数、職場、労働環境に関する情報量も変わってきます。
大阪府内への転職で年収アップを狙う薬剤師の方には、これらのエージェントから得られる情報は不可欠と言えるでしょう。
大阪府に調剤薬局やドラッグストアなどの薬局を出店している主な企業は次の通りです。括弧内の数字は薬剤師を含めた企業全体の平均年収となっています。リンク先のページでは運営企業の平均年収の詳細やボーナス、労働時間、残業時間、休暇日数といった労働条件をご覧頂けます。転職の参考データとしてご活用ください。
大阪府で転職に成功した方の体験談です。年収をアップさせる為に転職された方、年収よりも薬剤師としての働き方にこだわって転職された方など転職の内容も様々です。大阪府で転職を検討している薬剤師の方は是非チェックしてみてください。